
冷蔵庫が故障した際、「壊れた冷蔵庫 無料回収」といったキーワードで検索する方も少なくありません。できるだけ費用をかけずに処分したいという気持ちは当然ですが、実際には冷蔵庫 回収 無料はない理由を解説する必要があります。なぜなら、冷蔵庫は家電リサイクル法の対象製品であり、リサイクル料金や運搬費用が法律上発生するからです。
本記事では、「壊れた冷蔵庫 無料回収の代替方法とは」どのような選択肢があるのか、具体的にご紹介します。あわせて、信頼できる冷蔵庫回収業者の選び方と注意点についても解説し、不安やトラブルを避けるための情報を整理しています。
また、費用をかけずに処分する手段として注目されている「ジモティーで譲る際の注意点」や、まだ保証期間内であれば無償修理が受けられる可能性のある「壊れても修理保証範囲内なら無償修理も」といった内容も丁寧に解説します。
壊れた冷蔵庫の処分に悩む方にとって、この記事が安全で適切な判断の一助となれば幸いです。
記事のポイント
- 壊れた冷蔵庫の無料回収が基本的に存在しない理由
- 回収にかかる費用の内訳と相場
- 安心して依頼できる回収業者の選び方
- 無料回収の代わりに検討すべき代替手段
壊れた冷蔵庫 無料回収は本当に可能か

- 無料はない理由を解説
- 10年以上 冷蔵庫 無料回収は難しい
- 回収費用は一緒
- 回収費用はどれくらいかかるか
- 無料回収のチラシには要注意
無料はない理由を解説
冷蔵庫の回収を「無料」で行ってもらえるケースは、ほとんど存在しません。なぜなら、冷蔵庫は「家電リサイクル法」の対象製品であり、法律によって適切なリサイクル処理が義務付けられているからです。
この法律では、リサイクルにかかる費用を冷蔵庫の排出者(持ち主)が負担するよう定められています。たとえ壊れて使えない状態であっても、回収業者や販売店がそのコストをすべて肩代わりすることはまずありません。
例えば、170L以下の冷蔵庫であれば、最低でも3,740円程度のリサイクル料金が必要です。これに加えて、回収を業者に依頼する場合は運搬費用が上乗せされるのが一般的です。

対象となる廃棄物は、下記の「家電4品目」と呼ばれるものです。製造メーカーによって処分に必要となるリサイクル料金が異なるので、製造メーカー名を確認しておきましょう。
- 対象となる「家電4品目」(いずれも家庭用機器のみ)
- ●エアコン
- ●テレビ(ブラウン管、液晶・プラズマ)
- ●冷蔵庫・冷凍庫
- ●洗濯機・衣類乾燥機
広告などで「無料回収」と表現されている場合でも、よく見ると「動作品のみ」「別途運搬費用が必要」などの条件が付いていることが多いです。安易に「無料」の文字だけを信じてしまうと、後から想定外の料金を請求されるリスクもあります。
10年以上 冷蔵庫 無料回収は難しい
10年以上前に製造された冷蔵庫は、無料で回収してもらうことが非常に困難です。年式が古くなるほど、買取価値が下がるためです。
リサイクルショップやフリマアプリを利用して手放そうと考える方もいますが、冷蔵庫の場合、製造から10年を超えると多くの業者が買取を断る傾向にあります。内部部品の劣化や、保証期間切れによるリスクがあるためです。
仮に見た目が綺麗で一応動く状態だったとしても、購入者側が配送後に不具合を訴えることもあり、そのトラブルを避ける目的で取り扱い自体をしないというショップもあります。
こうした事情から、10年以上経過した冷蔵庫は、回収業者や自治体を通して処分する方法を選ぶことになります。当然ながら、この場合はリサイクル料金と運搬費が発生します。
無料での回収は、比較的新しく再販可能な製品に限られることが多いため、10年を超える冷蔵庫は「処分費用がかかるもの」と割り切った方が現実的です。
回収費用は一緒
冷蔵庫が壊れていても、回収にかかる費用は基本的に変わりません。これは、冷蔵庫の処分にはリサイクル処理が必須であり、その費用が製品の状態に関係なく発生するからです。
冷蔵庫は内部に冷却装置やガスを含む構造になっているため、適切な解体・処理が必要になります。この工程は、壊れていても正常に動いていても同様に手間がかかるため、リサイクル料金が一律で設定されています。
たとえば、壊れて電源が入らない冷蔵庫でも、171L以上であればリサイクル料金は4,730円前後になります。ここに収集運搬費用を含めると、合計で6,000円〜8,000円程度になることもあります。
また、「壊れているから安く処分できるのでは」と期待する人もいますが、家電リサイクル法により回収フローが厳密に決められているため、壊れていることが料金の割引につながることは基本的にありません。
このように、故障の有無にかかわらず冷蔵庫の処分には費用が発生します。
回収費用はどれくらいかかるか

項目 | 内容 | 金額の目安 | 備考 |
---|---|---|---|
リサイクル料金 | 170L以下の冷蔵庫 | 約3,740円 | メーカーによって多少異なる |
リサイクル料金 | 171L以上の冷蔵庫 | 約4,730円 | メーカーによって多少異なる |
収集運搬費用 | 家電量販店・回収業者など | 約2,000円〜3,500円 | 依頼先により異なる |
階段降ろし費用 | 搬出が困難な場合(2階以上など) | 追加で1,000円〜3,000円 | 条件により追加料金が発生 |
総額の目安 | リサイクル料金+運搬費など | 約6,000円〜8,500円 | 新規購入店舗で割引されることもあり |
冷蔵庫の回収には、一般的にリサイクル料金と運搬費用の2つがかかります。それぞれの金額は冷蔵庫の容量や依頼先によって異なります。
まず、リサイクル料金ですが、これはメーカーと冷蔵庫の容量により変動します。おおよその目安としては、170L以下の冷蔵庫で3,740円前後、171L以上の冷蔵庫で4,730円前後が一般的です。
次に、収集運搬費用です。これは家電量販店や回収業者、自治体の委託業者などによって違いがありますが、おおむね2,000円〜3,500円ほどかかることが多いです。したがって、トータルの回収費用はおおよそ6,000円〜8,500円程度と考えておくと良いでしょう。
もし新しい冷蔵庫を購入する場合は、購入店舗が旧品の回収を割安で行ってくれることもあります。このようなサービスを上手に利用すれば、費用を抑えることも可能です。
いずれにしても、回収費用には幅があるため、事前に見積もりを取ることをおすすめします。
無料回収のチラシには要注意

ポストに投函されている「冷蔵庫無料回収」のチラシには十分な注意が必要です。表面的にはお得に見えても、後から高額な料金を請求されたり、適正な方法で処分されなかったりするケースが報告されています。
中でも問題視されているのが、「無許可」の回収業者による対応です。環境省の公式サイトでも、「廃家電や粗大ごみなど、廃棄物の処分に無許可の回収業者を利用しないでください」と明確に注意喚起されています。このような業者は、家電の処分ルールを守らず、違法な回収を行うリスクがあるのです。
例えば、こうした無許可業者はチラシ配布やネット広告を通じて顧客を集め、回収後に冷蔵庫を不法投棄する、あるいは環境配慮のない処理をして有害物質をまき散らすといった事例も実際に発生しています。中には、発火の原因になるような危険な処理を行っていたケースもあります。
また、「無料」とうたっていても、当日に「運搬費」「作業費」などと称して費用を請求されるトラブルも少なくありません。こうした業者の多くは、産業廃棄物処理業や古物商の許可しか持っておらず、本来必要な「一般廃棄物処理業」の許可を持っていないことがほとんどです。
環境省のQ&Aでも、「家庭の廃棄物は、市区町村の案内に従って正しく処分すること」とされています。処分方法がわからない場合は、お住まいの市区町村や家電リサイクルセンターに相談するのが安心です。
いずれにしても、安易に「無料回収」のチラシに飛びつくのではなく、信頼できるルートを選ぶことが大切です。法律に基づいた正しい処理を行うためにも、事前に業者の許可の有無を確認し、見積もりや説明の内容に不明点がないかチェックしておきましょう。
壊れた冷蔵庫 無料回収の代替方法とは

- 持ち込み処分で費用を抑える
- 回収業者の選び方と注意点
- ジモティーで譲る際の注意点
- 壊れても修理保証範囲内なら無償修理も
- 壊れた冷蔵庫 無料回収に関する重要なポイントまとめ
持ち込み処分で費用を抑える

冷蔵庫を安く処分したい場合、自分で指定場所に持ち込む方法が最もコストを抑えられます。これは、家電リサイクル法に基づく「リサイクル料金」だけを支払えばよく、業者による収集運搬費がかからないためです。
持ち込み処分をする際は、まず郵便局で家電リサイクル券を購入し、指定引取場所の情報を確認します。その後、冷蔵庫を直接搬入する形になります。例えば、東京都であれば「東亜物流」などが指定業者として引き取りを行っています。
こうした方法は、費用面では非常に合理的ですが、冷蔵庫の運搬には注意が必要です。大型で重いため、車両の手配や人手の確保が前提となります。また、運搬中に床や壁を傷つけるリスクもあるため、毛布や養生テープで保護すると安全です。
手間がかかる反面、金銭的負担を減らしたい人にはおすすめの処分方法といえます。
回収業者の選び方と注意点
冷蔵庫を業者に回収してもらう場合、適切な業者を選ばなければ思わぬトラブルに発展する恐れがあります。特に、料金や処分方法に不透明な点がある業者には注意が必要です。
選ぶ際はまず、「一般廃棄物収集運搬業の許可」または「家電リサイクル券の取扱が可能な事業者」であるかを確認しましょう。無許可の業者が不法投棄を行った場合、依頼者側が責任を問われるケースもあります。
また、事前見積もりを出してくれるかどうかもポイントです。例えば、電話やメールで見積額を明示してくれる業者であれば、後から追加料金を請求されるリスクを避けられます。
一方で、「無料回収」をうたう業者の中には、現場で高額請求をするケースも存在します。実際には回収対象の冷蔵庫が「古い」「壊れている」といった理由で、無料で済まないことが多いためです。
口コミや評価を事前にチェックし、複数の業者を比較してから依頼することで、安心して冷蔵庫を処分することができます。
ジモティーで譲る際の注意点

ジモティーを活用して冷蔵庫を譲る方法は、費用をかけずに処分できる点で魅力的です。ただし、個人間のやりとりであるため、いくつかの注意点があります。
まず、商品の状態を正確に伝えることが重要です。例えば「10年以上使用」「一部冷えが悪い」など、現状を詳しく記載しましょう。これにより、譲渡後のトラブルを避けられます。
次に、引き取り方法についても明確に決めておく必要があります。「取りに来てもらう」のか「自分で届ける」のかで、手間もリスクも変わってくるからです。自宅での引き渡しは防犯上の懸念があるため、人通りの多い公共スペースでの受け渡しを検討するのも一つの手です。
さらに、個人情報の取り扱いには慎重さが求められます。メッセージのやりとりも含めて、必要以上の情報は開示しないようにしましょう。
このように、ジモティーを利用する際は、商品の情報開示、取引方法の確認、そして安全面への配慮が欠かせません。
壊れても修理保証範囲内なら無償修理も

冷蔵庫が故障した場合、すぐに処分を検討するのではなく、まず保証期間を確認することが大切です。多くの冷蔵庫にはメーカー保証が1年付いており、さらに家電量販店などで購入した場合には、独自の長期保証が付いていることもあります。
例えば、ヨドバシカメラやビックカメラなどでは、5年間の延長保証が無料でついてくるケースも珍しくありません。この保証が有効であれば、修理費や部品代が全額補償されることもあります。
保証対象となるのは、自然故障や初期不良などであり、落下や水濡れなどによる破損は対象外です。また、保証書がなければ無償修理は受けられないため、購入時の書類は大切に保管しておくことが必要です。
このように、冷蔵庫の故障が起きた場合でも、修理保証の範囲内であれば無料で修理できる可能性があるため、処分よりも先にメーカーや販売店へ確認することをおすすめします。
家電量販店 | 保証期間 | 水漏れ対応 | モーター故障 |
---|---|---|---|
エディオン | 5年 | 対象外 | 対象 |
ケーズデンキ | 5年 | 対象外 | 対象 |
ヤマダ電機 | 5年 | 対象外 | 対象 |
ノジマ | 5年 | 対象外 | 対象 |
コジマ | 5年 | 対象外 | 対象 |
ベスト電器 | 5年 | 対象外 | 対象 |
ヨドバシカメラ | 5年 | 対象外 | 対象 |
ジョーシン | 5年 | 対象外 | 対象 |
ビックカメラ | 10年 | 対象外 | 対象 |
壊れた冷蔵庫 無料回収に関する重要なポイントまとめ
- 壊れた冷蔵庫の無料回収は基本的に存在しない
- 冷蔵庫は家電リサイクル法の対象で処分には費用がかかる
- 回収にはリサイクル料金と運搬費が必要
- リサイクル料金は容量とメーカーにより異なる
- 壊れていても回収費用は変わらない
- 10年以上前の冷蔵庫は買取対象になりにくい
- 無料回収と書かれたチラシには高額請求のリスクがある
- 無許可業者による不法投棄や違法処理の事例がある
- 家庭ごみの回収には「一般廃棄物処理業」の許可が必要
- 自治体の指定引取場所への持ち込みが最安処分方法
- 家電量販店の新規購入と同時回収は費用が抑えられることもある
- 回収業者選びでは許可の有無と見積もり提示が重要
- ジモティーなどで譲る際は状態の明記と安全対策が必要
- 保証期間内なら無償修理が可能な場合がある
- 最長の長期保証はビックカメラの10年保証となっている